【速報】YBエンジン始動成功 [YB-1 Four]
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色々と手間取って結構かかってしまいましたが本日エンジンの始動に成功しました!
組み直したエンジンで燃焼室内がオイルだらけだったので当然と言えば当然なんですが、最初始動したら白煙が盛大にモクモクして数分間その状態が続いたので若干ヒヤヒヤしましたw
今回色々の車種のパーツを流用したんですがそのせいかいくつかの手間取る箇所があり、予定よりも完成が遅れております・・・。以下に詳細を載せていこうと思います。
まずこのエンジンに使用したパーツは
クランクケース、ミッション・・・YB-1
コンロッド・・・YB-1の加工品(小端部内径13mmに拡大)
ピストン・・・タウンメイトT80
シリンダー・・・TT-R90
シリンダーヘッド・・・タウンメイトT90
カムシャフト・・・キタコTT-R50用ライトボアアップキットのやつ
です。
とりあえず組んでみたのですが
ピストンがシリンダー面から飛び出している・・・
そして案の定ヘッドに接触してつきませんでした ('A`)
やはりそんなすんなりはいかなかったか〜。
このままではつかないので急遽シリンダースペーサー(いわゆるゲタ)を作ります。材料はホムセンで買ってきた1.5mm厚のアルミ板です。最初1mm厚でやっていましたが、安全をとって1.5mmに変更しました・・・。
ホンダ用なら普通に売ってるので作る必要はないと思いますが、もし作る場合のポイントとして可能な限り精度を出さなければいけない箇所がありまして、それが上の写真の赤丸で囲ってある穴の部分です。
車種によっては逆側かもしれませんがYBの場合ここに位置決めのダウエルピン(ノックピン)が入るため、穴径も二つの穴間の距離も出来る限りシビアに出していく必要があります。ただ可能な限り精度を出す必要のある箇所がこの二つだけなので、集中してやればそんなにヘタはしないと思います。
ボルト類の通る穴が空いたら、次は他のスペースも切っていきます。
その時に使ったのがこれです。360°全方位に切れる糸鋸で、こういった作業の時ものすごく便利です。ちゃんと切削油をつけながら使うとめっちゃよく切れますw
あとは五本型くらいの半丸やすりがあれば円形の加工もスムーズに進むと思います。
ようやく外側の形を切っていきますが、このくらいになるとパーツが細くなってくるので加工中に折れないように当て木などをして破損を防止します。
こうしてようやく完成です。丸一日かかった・・・おかしいな、前はもっと早く済んだはずなのに ('A`;)
ちなみに件の二箇所以外はそんなに精度出ていません。いくつか致命傷っぽい傷が入ってるがまあ大丈夫だろうww
そしてゲタを入れた分ダウエルピンの長さが足りなくなるので、何かいいのがないかな〜・・・と探していたところホンダのエイプ(縦型系?)用のやつがちょうど良さそうなので用品店で取り寄せてもらいました。ひとつ80円くらいしかしませんw
右がYBので長さ約13.7mm、左がホンダので長さ約15.9mmです。いずれも外径は約10mm。ノーマル比約2.2mm長く、ゲタで増えた分の1.5mmを超えているが大丈夫なのか・・・(;´Д`)?
ということでクランクケース側とシリンダー側のピン穴深さを測ってみました。
クランクケース側ピン穴深さ
上段 約5.1mm
下段 約5.2mm
シリンダー側ピン穴深さ
上段 約9.7mm
下段 約9.5mm
合計ピン穴長さはクランクケース側深さ+シリンダー側深さ+ゲタ厚(1.5mm)なので
上段 約16.3mm
下段 約16.2mm
(約0.5mm厚のベースガスケット厚×2を除く)
ということでクリアランスは上段約0.4mm下段約0.3mm、これに潰れるとはいえ若干のガスケット厚が加わるのでギリセーフというところでしょうw
画像左がYBの13.7mmピンで右がホンダの15.9mmピンです。これは交換しないとちょっとやばいというくらいの不足ですね (;´Д`)
以上でゲタ周りは終了ですが、この加工で電ドリを使った穴あけ後のバリ(というかなんか溶けているようにも見えるが)の処理にかなり手を焼きました。カウンターシンクやデザインナイフ、ヤスリ等いろいろと使ってみたんですがなかなかうまくいきません・・・もし何かいい方法を知っている人がいたら教えていただけると助かります ('A`;)
ちょっと目算外れてゲタ厚すぎたかな・・・?という感もありますがまあ大丈夫だと思う。
次にシリンダー長が増したことによって相対的にエンジンスタッドボルト長が短くなるので、念のためヘッドナットと噛むネジ山長を確保するために銅ワッシャー(銅パッキン)の厚さを減らして調整します。ノーマルのワッシャーが約2mm厚のM8×19mm径なので、1mm厚以下のやつを・・・探したんですがなかったのでまた作ります (' ┐`)
なんか古代の装身具のパーツみたいですねww
使うのはこれまたホムセンの銅板(0.5mm厚)。純度99.9%!銅って高いね!!
若干歪んでたけど、一個だけ0.3mmの棚にまぎれてあってよかった。
薄い軟金属を切るならこれ。もうさくっさく切れますww(実際の感触としてはさくさくというより粘土のような、厚いゴム板のようなそれでいて脆いグニャパキッとしたなんとも言えない感じですが・・・)
作業が上手くいくかいかないかは技術もさることながら道具の有無、良し悪しがかなり影響してきます。
ちっちゃいパーツなので切る前に穴あけをした方がよかったかもしれない・・・おさえにくいのでドリルと一緒にクルクル回っちゃいます (;´Д`)
あと加工していて思ったんですが銅って本当に熱伝導率高いですね。ちょっとやすりかけただけでもうめちゃくちゃ熱くて持ってられませんwwwww
銅製の炊飯釜とか調理器具が優れているわけがわかったような気がします(笑)あとアルミと同じ軟金属なのにあまり変なバリ(妙に溶けたようなやつ)が出なくて楽でしたね。クッソ熱いが。
厚さはノーマルのだいたい四分の一。これでノーマル状態と同じ量のネジ山を確保できるはずです。
右が約2mm厚のノーマルワッシャーで、左が今回作成した1mm厚のワッシャーです。これオイルパッキンの役目を果たしているんですがなぜアルミじゃなくて銅を使っているのかというと、おそらくヘッド側の材質もアルミだからじゃないかなぁと思います。クランク修理(兼加工)で内燃機屋さんに行った時に同質金属同士を強くこすりつけると「くっつく(おそらく融着するのか?)」と言っていたので・・・。
ちなみに前聞いた「メッキシリンダーに鉄シリンダー用のピストンリングを組むと削れる」という話ですが、あれも理由はこれで大抵のピストンリングは耐摩耗性の高いクローム(ニッケルだったかな・・・)メッキを施してあるのですが、メッキシリンダーもまた同じメッキを施しているためだということです。
ただ最近のメッキシリンダーはすでに新しい種類のメッキに移行しているそうなので、ふつうの鉄シリンダー用リングを組んでも問題はないそうです。できれば調べるに越したことはありませんがw
話がずれてしまいましたが以上でヘッドとピストンの接触はクリアです。バルブとの当たりもありません。ただ1.5mmという増厚量はエンジンにとって結構大きい数値で、もしかするとあまり伸びてない新しめのカムチェーンだと長さが足りなくなるかもしれません。現に僕の伸びに伸びきったチェーンで丁度良いくらいでしたので・・・。
その他の工程はまた追ってアップしたいと思います。
始めよう始めようと思っているうちにもう何年も経ってしまいました。書くべきネタはいろいろありましたが、それらももうたいがい賞味期限切れなような気もしますwwそれでも始めるとりあえず。
こんにちは
私もYB乗ってて
このページ見つけて
ボアアップしようとしてます(笑)
下駄を作っていざ組んだら
バルブヒットしてるようでキック降りなくて苦戦中です
あとカムチェーン不足が深刻で、、、
カムチェーンはどこのものが流用できますかね?(笑)
by たつ (2015-07-20 18:19)
たつさんこんにちは!
深刻なほどのカムチェーン不足ということですが、ゲタ厚は結構ある感じですか?カムチェーンは・・・おそらくホンダとかの他社製で流用効くのがあると思うんですが、これはちょっと調べてみないとわからないですね・・・(´−`;)
しかしバルブヒットするのは気になりますね。バルブヒットをチェックする際、もし最初からキックで回したとするとひょっとするとカムシャフトとカムスプロケットのところのカラーがズレてしまっているかもしれません。もしそうなっていたとすると、カラーを元の位置に戻してやらないと正常に戻りません。一度同調がズレたままキックしてしまってそうなりました・・・。
エンジンの仕様というか部品構成はどんな感じですか?
by yu (2015-07-21 20:18)
見てみたらキタコのTT-R50用サイレントカムチェーンのリンク(コマ)数が84Lでしたので、これに足りない長さ分追加したやつならいけるのではないかと思います。流用できるかどうかを教えてくれるかはわかりませんが、チェーンサイズはメーカーに聞けば教えてくれるかもしれません。
by yu (2015-07-21 23:14)
こんにちは、遅れてすみません
組み合わせとしては
T90シリンダー、ヘッド、ピストンを揃えていて
試しにYBのノーマルヘッドを使って3ミリほどの下駄でやっとヒットしなくなりました
カムチェーンなのですが、バラしてみて気になったのが
通常のチェーンの形でなく、台形?に近いようなカムチェーンで純正84リンクみたいで
86リンクの通常の落花生みたいな形のカブものを使ったら
歯車にうまく噛まないらしくズルズルでした( ; ; )(笑)
by たつ (2015-07-24 22:44)
なるほど、T90ピストンでしたか。しかし下駄厚3mmっていうのはかなり厚い部類に入りますね・・・T90ピストンはピストン外縁が盛り上がっているうえバルブリセス(バルブ接触避けの溝)位置もYBヘッドに対応していないため、おそらくYBノーマルヘッドではなくT90ヘッドであればもっと薄めでも接触しないかもしれないです。T90ピストンもピン径は13mmですが、どうやって付けましたか?
YBのカムチェーンですがあれは変わった形をしていますよね。ただ歯車側は特に特殊な形状には見えないので、おそらく通常の落花生型でもいけると思うのですが・・・タウンメイトT80のカムチェーンも落花生型なんです。
モンキー用のカムチェーンのローラーの部分(内側の丸いやつ)やチェーンの内径/外径の幅をYBのものと比べてみて、もしほとんど違わないようであったらおそらく何か他の原因が考えられます。クランク内側の方の歯車にちゃんとチェーンが噛んでいないとか、ひょっとしたらテンショナー装着状態でならちゃんと動くなんてこともあるかもしれません。
by yu (2015-07-25 01:11)
返信ありがとうございます!
私、旋盤を使う仕事していて
コンロッドの穴を拡張しました(笑)
とりあえずいろいろダメ元で試してみます(笑)
ヘッドを削るのも考えたんですが
3ミリ増しの3ミリ削るのは不可能かと(笑)
あとカムチェーンさえクリア出来れば完成なので、すごく悔しいです(笑)
by たつ (2015-07-25 06:59)
このYBのチェーン
92タイプチェーンっていうらしく
すぷろもそれ用らしいです( ; ; )
by たつ (2015-07-25 17:39)
返信遅くなりすみません、特殊なタイプのチェーンでしたか;
調べてみましたがこれサイレントチェーンとかSV?とか呼ばれてるみたいで、結構いろんな車種で使われているようですね・・・94リンクのならあったので、マスターリンクが手に入れば調整して使えそうなのですが・・・。
T90ピストンのプロフィールがわからないので何とも言えないんですが、恐らくT90ピストンはピストントップがへこんでいる以外すべてT80ピストンのプロフィールと同じではないかと思うんです。
TKRJというメーカーのHPにT80ピストンのプロフィールが載っているので手持ちのT90ピストンを採寸してみて、もし同じようであればゲタ厚を1.5mmに落とすのが最善の策ではないかと思います。カムチェーンの伸び具合によっては難しいかもしれませんが・・・。
僕のエンジンがT80ピストンとT90ヘッドにゲタ厚1.5mmで特に接触等ないので、もしT90ピストンのプロフィールがT80ピストンと同じであれば問題なく付くはずです。
by yu (2015-07-28 17:32)
上記のチェーンについて使えそうなやつを見つけることができました。
下記リンク先記事の後半で詳しく述べていますので、よろしければご覧ください。
続・YB-1 Four とパーツ互換性のありそうな車種リスト★2020
https://yusuke-no-blog.blog.ss-blog.jp/2020-10-03
by yu (2020-10-04 19:54)